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住まいのノウハウ

内窓リフォームのポイント | 補助金・費用の目安を詳しく解説

内窓リフォームのポイント | 補助金・費用の目安を詳しく解説

内窓リフォームは、窓まわりの結露や外からの騒音対策に有効です。既存の窓の内側にもう1枚窓を設置することで、断熱性や防音性が向上します。

国や自治体の補助金制度を活用することで、費用負担を抑えながら住まいの快適性を高められます。費用の目安や補助金の条件、施工できる窓の種類を確認し、自宅に合うリフォーム方法を見つけましょう。

内窓リフォームをするメリットや得られる効果

内窓リフォームは、防音性の向上や部屋の温度差の緩和、結露の抑制、防犯性の向上など多くのメリットがあります。

防音性の向上が期待できる

私たちの日常生活の中には、意外と騒音の原因となる音が溢れています。たとえば、車の走行音、通行人の話し声、動物の鳴き声、子どもの声、電車や飛行機の音など、騒音の原因はさまざまです。

ひどい騒音は近隣トラブルに発展したり、ストレスの原因になったりすることがあります。「騒音」に悩んでいる方は、内窓リフォームを検討してみましょう。外からの音は窓から入ってくることが多く、リフォームをすることで騒音を軽減するだけでなく、室内の音も外へ伝わりにくくなります。

そのため内窓リフォームは、ペットを飼育している方や楽器を演奏する方にも適しています。すべての音を遮断することは難しいですが、既存窓と内窓の間にできる空気層がクッションの役割を果たしてくれるため、今より快適な生活が送れるでしょう。

部屋の温度差を緩和しやすくなる

内窓リフォームを行うことで、外窓と内窓の間に生まれる空気層により断熱性の向上が期待できます。気密性も向上するため隙間風が改善し、家の暖かさをより実感できるでしょう。

内窓を設置した部屋では、外気の影響を受けにくくなり、室温を安定させやすくなります。特に浴室や脱衣所に二重窓を設置することにより、冬場の急な温度差によるヒートショック対策にもつながります。

結露の発生を抑制する

結露が発生する主な要因は、室内と屋外の温度差です。外に面している窓ガラスの表面が外気で冷やされ、室内の温かい空気が冷たい窓の表面に触れることで、水蒸気が水滴となって結露になるのです。

内窓を設置すると、室内側の窓表面が冷えにくくなるうえ、室内の暖かく湿った空気が冷たくなった窓の表面に触れづらくなるため、結露の発生を抑えやすくなります。

ただし、換気状況や窓まわりの気密性によっては、外窓と内窓の間に結露が生じることがあります。

二重窓では、外窓と内窓を左右互い違いに開ける、「たすき開け」という換気方法が可能です。この方法であれば、部屋の温度を維持しながら空気の入れ替えができるため、結露の発生を防ぎやすくなるでしょう。

湿気がこもりやすい北向きの部屋や寝室、浴室などの水回りでは効果を感じやすくなります。結露の発生を抑制することでカビやダニの発生を防ぎ、衛生的で心地よい空間を実現できるでしょう。

防犯性が向上する

警察庁が公表している「侵入窃盗の侵入口」(令和6年)の調査によると、一戸建ての侵入窃盗で侵入口として最も多いのは、「窓」という結果でした。

令和6年警察庁の侵入窃盗における割合

警察庁「侵入窃盗の侵入口」より

特に、道路や隣家との死角にある窓や防犯性が低いガラスを使用している窓は、狙われやすい傾向です。一方、内窓を設けると窓が2枚になるため、空き巣に「侵入しづらい家」という印象を与えることができます。

防犯性をさらに高めたい場合は、防犯ガラスの採用に加え、補助錠や防犯フィルム、シャッター・雨戸などを組み合わせると、より侵入されにくい環境を整えられます。暮らしの悩みや環境に合わせて窓ガラスの性能をカスタマイズすることで、より安心して生活できるでしょう。

光熱費が削減できる

環境省の資料によると、窓断熱リフォームを行った場合、年間約2万円の光熱費削減が期待できると示されています。内窓リフォームで二重窓にした場合、外気の影響を受けにくくなり、冷暖房の使用量を抑えやすくなるため、家計の負担軽減につながるでしょう。

実際の削減額は住宅の断熱性能や施工する窓の数、地域などによって異なります。環境省の資料では、日本の住宅の約7割が「窓断熱がない住戸」とされています。光熱費の高さに悩んでいる方は、内窓リフォームを検討してみるとよいでしょう。

国の「先進的窓リノベ2026事業」や東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」など、工事内容に合う補助金制度を活用すれば、初期費用を抑えながら内窓リフォームを行うことが可能です。

内窓リフォームにかかる費用の目安

内窓が設置された家

内窓リフォームを含む窓まわりのリフォーム費用の目安は、下表のとおりです。

内窓の設置だけであれば比較的低コストで済むケースもありますが、外壁補修や施工する窓の数が多くなると費用が高くなります。

工事内容費用の目安
内窓設置、内窓交換約5万円~20万円
サッシ・窓枠の交換約10万円~40万円

※外壁補修を伴う場合は約30万円~60万円

窓の交換(カバー工法)約10万円~30万円
窓の交換(はつり工法)約25万円~60万円
窓のサイズ変更約30万円~60万円
窓の増設約10万円~70万円
家全体の窓リフォーム100万円~

内窓のリフォーム費用は、使用する窓ガラスの種類(Low-E複層ガラス、複層ガラス、単板ガラス)によっても変動します。

Low-E複層ガラスは、特殊なコーティングをしているため最も断熱性が高いですが、他の窓ガラスに比べて費用がかかります。断熱性を高めたい方や寒い地域にお住まいの方におすすめの窓ガラスです。

複層ガラスは、2枚以上のガラスを重ねてその間に空気層を設けているガラスです。単板ガラスに比べて断熱性が高く、結露の抑制に役立ちます。防犯性を重視する場合は、防犯フィルムなどを併用するとよいでしょう。

単板ガラスは多くの住宅で使われている1枚ガラスのことです。低コストなのがメリットですが、複層ガラスやLow-E複層ガラスに比べると断熱性は低くなります。工事内容や窓ガラスの種類によって費用は変動するため、リフォームする目的や予算に合わせて最適なものを選びましょう。

内窓リフォームで活用できる補助金制度

内窓リフォームの工事内容によっては、国や自治体が行う補助金制度が利用できる場合があります。また、お住まいの自治体によっては助成金を実施しているケースもあるため、事前に調べてみることをおすすめします。

先進的窓リノベ2026事業

先進的窓リノベ2026事業は、一定の条件を満たす窓ガラスの交換や外窓交換、内窓設置などを行うことで、補助を受けられる国の制度です。

補助金額の上限100万円/戸
※補助額は、工事内容、住宅の建て方、対象製品の性能・サイズなどに応じて開口部ごとに定められています
対象工事・ガラス交換
・内窓設置
・外窓交換(カバー工法)
・外窓交換(はつり工法)
・ドア交換(カバー工法)
・ドア交換(はつり工法)
※ドア交換は窓の工事と同一契約・同時申請の場合のみ対象
対象となる方・窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事を行う方
・窓のリフォーム工事を行う建物の所有者等
※所有者等には、住宅を所有する個人またはその家族、賃貸住宅の所有者(個人または法人)、賃借人、集合住宅の管理組合などが含まれます。
対象となる住宅既存住宅
※非住宅建築物も対象ですが、既存住宅とは要件が異なります

参考:環境省「先進的窓リノベ2026事業【公式】

同一の窓(ガラス)・ドアは、国が行うほかの補助制度と重複して受けることはできません。ただし、地方公共団体の補助金制度については、国費が充当されているものを除き併用可能です。

なお、先進的窓リノベ2026事業は予算上限に達した場合は受付終了となります。利用を検討している方は、早めに窓リノベ事業者へ相談し、対象製品や申請スケジュールを確認しましょう。

既存住宅における省エネ改修促進事業(東京都)

東京都では、既存住宅における断熱性の向上を推進するため「既存住宅における省エネ改修促進事業」という助成金制度を実施しています。

高断熱窓・高断熱ドアの改修では、1住戸あたり最大200万円の助成を受けられます。「断熱等+防犯窓」として登録されている製品を使用する場合は、1住戸あたり最大300万円となります。

制度の概要については下表をご確認ください。

助成金額の上限上限:1住戸あたり200万円
※対象製品の性能および大きさに応じて異なります
※改修する窓が「断熱等+防犯窓」として登録されている製品の場合は、1住戸あたり300万円が上限となります
対象工事・高断熱窓:内窓設置、外窓交換、ガラス交換など
・高断熱ドア
・断熱材
・高断熱浴槽など
対象となる方・都内に住宅を所有する個人・法人・管理組合
・上記に該当する方と共同で申請するリース事業者
助成要件・都内にある既存住宅で、令和8年4月1日以降に新たに設置すること
※新築住宅は対象外
・工事に使用する商品は未使用品であること

参考:クールネット東京「既存住宅における省エネ改修促進事業

既存住宅における省エネ改修促進事業は、国や市区町村の補助制度と併用できる場合があります。

ただし、本事業の助成金と他の補助金の合計額が、対象となる材料費・工事費などを超える部分については助成を受けられません。また、都および公社の同種の助成金とは重複できないので注意が必要です。

既存住宅の断熱リフォーム支援事業

既存住宅の断熱リフォーム支援事業は、既存住宅の断熱改修を行う際に利用できる補助金制度です。

高性能な断熱材、窓、ガラスなどを用いた断熱改修が対象で、「トータル断熱」と「居間だけ断熱」の2種類があります。なお、同一物件ではその2つを併用することはできません。

以下では、トータル断熱における要件の詳細をまとめています。

補助金額の上限補助対象経費の3分の1以内
戸建住宅:120万円/戸
※要件を満たす玄関ドアの改修費用5万円を含む
対象工事・ガラス
・窓
・断熱材
※ガラス・窓・断熱材と同時に改修する場合のみ玄関ドアも補助対象となります
対象となる方・所有者、または所有予定者(個人)
・対象となる住戸に住民票を置く居住者(個人)
対象となる製品・未使用品に限る
財団の補助対象製品として登録されているもの

参考:公益財団法人北海道環境財団「既存住宅の断熱リフォーム支援事業

なお、期間内であっても予算上限に達した場合は、早期に受付終了となるおそれがあるため注意が必要です。既存住宅の断熱リフォーム支援事業の公式サイトで最新情報をご確認ください。

内窓リフォームができる窓とできない窓

内窓リフォームのメリットや効果、工事内容などについて解説しましたが、窓の形状によってはリフォームができない場合があります。

リフォームできる窓とできない窓の具体例を挙げて紹介しますので、ご自宅の状況と照らし合わせながら確認しておきましょう。

リフォームができる窓

内窓リフォームができる窓は以下のとおりです。

  • 引き違い窓(左右にスライドして開閉する窓)
  • FIX窓(開閉できない窓)
  • 開き窓(外側に開く窓)

引き違い窓やFIX窓は、内窓リフォームに対応しやすい傾向があります。開き窓は、窓枠の奥行きやハンドル・網戸・カーテンレールなどの干渉によっては、内窓の設置ができない可能性があるため事前に確認が必要です。

今ある窓のサッシの内側に枠を取り付けるリフォームであれば、壁を壊すなどの大掛かりな工事が必要ないため、半日~1日程度で終わるでしょう。一方で、窓枠の種類や窓の納まり、施工方法などによって施工期間が長くなる場合があります。

リフォームができない窓

次に、内窓リフォームができない窓の特徴について見ていきましょう。

  • 内倒し窓(室内側に倒して開く窓)
  • 内開き窓(室内側に向かって開く窓)
  • 回転窓(軸を中心に上下や左右に回転する窓)
  • 天窓(天井や屋根についている窓)
  • 上げ下げ窓(上下にスライドして開閉する窓)
  • 窓枠にエアコンや換気扇が設置されている窓

内窓を設置するには、一定の窓枠スペースが必要です。必要な奥行きは製品によって異なりますが、目安として70mm程度の見込み寸法が求められるでしょう。

内開き窓は開閉時に既存の窓とぶつかってしまうおそれがあるため、内窓の設置ができない場合があります。ただし、上記に該当する場合でも「ふかし枠」という窓枠を拡張する部材を設置することで、内窓を取り付けることが可能です。

リフォーム会社へ相談することで、ふかし枠以外にも、ご自宅に合った施工方法を提案してもらえる場合があります。施工できるか不安なときは、まず現地の状況を確認してもらいましょう。

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