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リフォーム・リノベーション

リフォームで増築する前に知っておきたい費用・法律・補助金【2026年最新版】

リフォームで増築する前に知っておきたい費用・法律・補助金【2026年最新版】

家族構成の変化や在宅ワーク、両親との同居などをきっかけに、住まいを広げる「増築」を考えるケースが増えています。しかし、増築は単に部屋を広げる工事ではありません。

費用はもちろん、法規制や税金の増減、活用できる補助制度など、事前に理解しておくべきポイントは多岐にわたります。判断に迷いやすい部分をわかりやすく解説し、増築で後悔しないための基礎知識と進め方をまとめました。

増築リフォームとは?

増築リフォームを検討する前に、その意味と他の工事との違いを正しく理解しておくことが重要です。自分が希望する工事は本当に増築なのか確認しましょう。

増築・改築・改修の違い

「増築」とは、既存の建物を残したまま床面積を増やす工事のことです。例えば、1階部分に部屋を追加する、平屋を2階建てにする、敷地内に離れやサンルームを新設するといった工事が該当します。

次に「改築」は、床面積を変えずに建物を全部または一部を解体し、構造や間取りを変更する工事です。例えば、壁を壊して2つの部屋を1つにしたり、家の耐震性を向上させたりする工事は改築に分類されます。

増築と改築は建築基準法上で明確に区別されており、それぞれ異なる申請手続きや制約が課されることを覚えておきましょう。

「改修」は、建物の機能や性能を向上させる工事全般を指す言葉で、修繕やリノベーションなども含まれます。屋根の葺き替えや床の張り替えなど、幅広い工事が該当します。

参考:国土交通省|建築物の改修における建築基準法のポイント説明会

増築が向いているケース・向いていないケース

増築リフォームに向いているのは、現在の住まいの立地や環境に満足していて、できるだけ住み慣れた場所で暮らし続けたい場合です。増築は建て替えに比べて工事期間が短く、多くの場合は住みながら工事を進められるため、仮住まいの手間やコストを避けたい方にも適しています。

一方、増築が向いていないのは、建物の老朽化が著しく進んでいる場合や、敷地の建ぺい率・容積率に余裕がない場合です。耐震性に不安がある平屋に2階を増築すると、建物全体の安全性が損なわれるリスクが生じます。建物の築年数が古いときは、建て替えや大規模改修を検討した方が賢明でしょう。

増築リフォームの費用相場はいくら?

増築リフォームを行う上で費用が気になる方は多いでしょう。ここでは、工事内容ごとに金額の目安をご紹介します。

増築の費用相場(坪数・畳数別)

増築の費用は、建物の構造や工事内容、内装のグレードによって大きく変動します。一般的な木造住宅の場合、1坪(約3.3㎡)あたり70万円前後が目安です。

建物の構造が鉄骨や鉄筋コンクリートの場合は、木造に比べて費用が高くなる傾向にあります。例えば、木造で8畳の部屋を増築する場合の相場は200万円〜320万円程度ですが、鉄骨・鉄筋コンクリート造の場合は400万円〜500万円程度と、1.5倍近くの差が出ることもあるでしょう。

6畳(約10㎡)の増築費用目安

6畳程度の部屋を増築する場合、1階の増築であれば180万円〜300万円程度が目安です。この金額には、既存部分の壁解体費用(10万円程度)や、増築部分に隣接する部屋の床・壁の補修費用(5万円〜10万円)などが含まれています。

2階部分の増築は費用が大幅に上昇します。同じ6畳の増築でも2階の場合は300万円〜500万円程度が相場で、1階の増築よりも高くなります。平屋の屋根を取り壊す作業や、1階部分を2階の重量に耐えられるよう補強する工事が必要になるためです。

10㎡未満の小規模増築は安くできる?

床面積が10㎡未満の小規模な増築は、防火地域・準防火地域外にある住宅であれば、建築確認申請は原則不要になります。そのため、申請手続きにかかる時間を短縮することが可能です。

工事を複数回行う予定がある場合は、工事を行うたびに10㎡を超えないか確認が必要です。複数箇所の増築を検討している方は、できるだけまとめて1回で依頼した方が、コスト効率も良くなるでしょう。

増築費用が高くなる原因

増築費用が予想以上に高くなるケースには、共通した要因があります。

構造補強・基礎工事の有無

既存の建物の耐震性や構造強度が不足している場合、増築前に補強工事が必要です。特に、昭和56年(1981年)6月以前に建てられた建物(旧耐震)は、現行の耐震基準を満たしていない可能性が高く、増築を行う際は現在の耐震基準に適合させなければなりません。

2階を増築する場合は、1階部分が2階の重量を支えられる強度があるかを確認し、必要に応じて大規模な補強工事を実施します。既存の屋根の撤去や、足場代なども別途必要になるため、1階への増築に比べて費用が高くなることがあります。

水回りを含む場合の追加費用

トイレ、浴室、キッチンといった水回り設備を含む増築は、配管工事が別途発生するため、費用が跳ね上がることがあります。水回りの場合は費用が50万円〜400万円と幅が広く、設備のグレードや配管の延長距離によって金額が変動します。

水回りの増築費用を抑えるコツは、配管距離をできるだけ短くすることです。既存の配管からの距離が近い場所に配置すれば、配管工事の材料費と施工日数を削減できます。既存の配管をできるだけ移動・延長しないよう設計することで、工事費の負担を減らせるでしょう。

【2026年版】増築リフォームで使える補助金・減税制度

増築リフォームは工事内容によって、国や自治体が提供する補助金制度や減税制度を活用できます。予算上限に達し次第、受付終了となる場合があるため事前に必ず確認してください。※本記事の補助金情報は2026年1月時点の内容です。

みらいエコ住宅2026事業の概要と対象条件

みらいエコ住宅2026事業は、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、省エネ性能の高い住宅の新築や既存住宅の改修リフォームを支援するものです。

リフォームの場合、住宅が建築された年数にもよりますが、最大100万円の補助を受けられます。補助対象は2025年11月28日以降に着手したリフォーム工事が対象ですが、窓やドアの断熱改修や、省エネ性能の高い設備への交換が主な対象工事です。

参考:国土交通省|住宅:1.みらいエコ住宅2026事業について

増築+断熱改修で補助金が出るケース

みらいエコ住宅2026事業では、増築工事そのものは対象となっていません。増築と同時に断熱改修や省エネ設備の導入を行うことで、補助を受けられる可能性があります。

補助額は、改修内容(開口部・外壁・屋根・床の断熱改修など)と省エネ性能の組合せによって定められた額で算出されます。

対象の住宅リフォーム後の性能目標補助上限額(1戸あたり)
平成4年基準を満たさない住宅平成28年基準相当に達する改修100万円/戸
平成11年基準相当に達する住宅平成28年基準相当に達する改修80万円/戸
平成11年基準を満たさない住宅平成11年建築許可基準相当に達する改修50万円/戸
平成11年基準を満たす住宅平成11年基準相当に達する改修40万円/戸

「平成4年基準を満たさない住宅」とは平成3年以前に建築された住宅などが該当し、「平成11年基準を満たさない住宅」は平成10年以前に建築された住宅などが該当します。

2026年度からは、空気清浄機機能や換気機能付きのエアコン設置も補助対象に追加されており、より利用がしやすくなったといえるでしょう。

増築時に求められる省エネ基準とは

2025年4月から、すべての建築物で省エネ基準への適合が義務化されました。この義務化に伴い、建築確認申請の対象も拡大されています。増築を行う場合も、新しい省エネ基準を満たす必要があるケースが存在するため、事前にリフォーム会社や建築士に相談することが重要です。

省エネ基準では、断熱性能や一次エネルギー消費量などが評価されます。増築部分だけでなく、既存部分も含めた建物全体での省エネ性能が問われる場合もあるため、単に面積を広げるだけでなく、建物全体のエネルギー効率を考慮した設計が求められています。

参考:国土交通省|省エネ基準の概要

住宅ローン減税(増改築)の概要と対象条件

一定の増改築を行った場合は、住宅ローン減税(増改築)を利用することで、毎年の住宅ローン残高から一定割合を控除できます。

工事費用が補助金額から差し引いて100万円以上かかる場合など、要件は多数ありますが、リフォーム後の負担を軽減することが可能です。制度の内容をわかりやすく表にまとめました。

項目説明
対象となる工事増改築や改築などのリフォーム工事(増改築等工事証明書の提出が必須)
対象となる条件・リフォーム後の家屋の床面積が50㎡以上
・リフォームのために10年以上の償還期間がある住宅ローンを利用している
・対象工事に係る工事費用が100万円(税込)以上
など
最大借入額2,000万円
控除率各年末の住宅ローン残高×0.7%
控除期間最大10年
所得税が控除しきれない場合翌年の住民税から一部控除(最大9.75万円/年)
併用制限リフォーム促進税制(所得税)との併用は不可

増築リフォームには対象となる工事が設定されているため、必ず詳細を確認しておきましょう。

参考:国土交通省|住宅:住宅をリフォームした場合に使える減税制度について

増築のメリット・デメリット

担当者と増築リフォームの打ち合わせをしている男女

増築リフォームには、建て替えや改築にはない独自のメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。両面を理解した上で判断することが大切です。

増築するメリット

増築の最大のメリットは、建て替えに比べて費用と工期を大幅に抑えられる点です。増築では建物の一部のみを取り壊すため工事期間も比較的短く、多くの場合は居住したまま工事を進められます。

特に、部分的な増築であれば、普段使う部屋はそのままで工事を進めることが可能ですので、家族の生活リズムを崩さずに新しい空間を手に入れられます。一方、建て替えの場合は建物全体の解体・撤去が必要となり、引っ越し費用や仮住まいの家賃など追加コストがかかります。

増築のデメリット

まず、増築によって建物全体の重量バランスが変わることにより、耐震性が低下するリスクがあります。特に築年数が古い住宅は、家の構造が現在の耐震基準を満たしていない場合も多く、増築によって地震時の安全性が損なわれる可能性があるため注意が必要です。

また、既存建物と増築部分の接合部は構造的に弱点になりやすく、施工状況によっては雨漏りや結露が発生するケースも少なくありません。

こうしたリスクを避けるには、事前に耐震診断や住宅診断を行い、必要に応じて補強工事を検討しましょう。

よくある失敗事例から学ぶ増築リフォームの注意点

実際の失敗例から学ぶことで、増築リフォームで同じ過ちを避けられます。ここでは、よくある失敗パターンを具体的に紹介します。

思ったより費用がかかった

増築の失敗として多く挙げられるのが、予算オーバーです。「当初の見積もりより数百万円も高くなった」というケースもあります。この原因の多くは、既存建物の状態を正確に把握せずに計画を進めてしまったためです。

例えば、床下や壁の中を確認したら想定以上に劣化していたため、建物全体の改修が必要になった、といったケースです。特に、昭和56年以前に建てられた建物は、現在の耐震基準に合わせなくてはならないため、大幅な追加工事が発生する可能性があります。

法規制により申請が通らなかった

増築計画を進める中で、建築確認申請が通らずにリフォームを断念せざるを得なくなった、という失敗事例も存在します。このケースでは、建ぺい率や容積率の制限をクリアできなかった、あるいは高さ制限や北側斜線制限などの規制に抵触したことが原因です。

建ぺい率とは、敷地面積に対する建物面積の割合のことで、容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合のことです。これらは用途地域ごとに上限が定められており、増築後の数値が制限を超えている場合は建築確認を行います。

法規制によるトラブルを避けるためには、計画段階で建築士や設計事務所に相談し、敷地や既存建物の状況を正確に把握することが大切です。

増築したことで逆に住みにくくなった

「増築したらかえって生活動線が悪くなった」といった、間取りに関する失敗も少なくありません。増築部分のみの利便性を考えて、既存部分との関係性や全体のバランスを見落としてしまったことが原因です。

リビングを広くしたことで、キッチンから離れてしまい配膳が不便になった、といったケースが挙げられます。

増築計画を立てる際は、増築後の生活をできるだけ具体的にイメージし、家族全員の動線を考慮することが重要です。

リビング・2階・平屋別|増築リフォームのポイント

実際の施工例を参考にすることで、自分の理想とする家をより具体的にイメージできるでしょう。代表的な増築パターンと注意点をそれぞれご紹介します。

リビングを広げた増築事例

リビングの増築は、家族が集まる空間を広くしたいというニーズから、最も人気の高い増築パターンの一つです。既存のリビングの壁を取り払って居住スペースを拡張する方法や、庭側に張り出すように増築する方法などが見られます。

リビングを広げる際に注意したいのは、既存部分と床の高さや天井の高さを合わせることです。段差ができると、つまずきやすくなったり、視覚的な一体感が損なわれたりします。

さらに、増築部分の窓の配置や採光計画も重要です。部屋が広くなっても暗いリビングでは使いづらいでしょう。部屋を広くする場合、建築士や設計士と綿密に打ち合わせをすることが重要です。

2階を増築したケースの注意点

平屋を2階建てにする、あるいは2階部分を拡張する増築は、敷地に余裕がない家を広くする方法の1つです。ただし、2階の増築は1階に比べて工事が大がかりになり、費用も高額になる可能性があります。

2階の増築で最も重要なのは、1階部分の耐震補強です。1階部分が2階の重量を支えられる強度があるかを入念に確認し、必要に応じて大規模な補強工事を実施します。既存の屋根の解体・葺き替えが発生することもあるため、1階よりも工事期間が長くなると考えておきましょう。

さらに、2階にどのような部屋を作るか、トイレなど水回り設備を増設するかによっても、費用が大きく変動します。2階へ移動するための階段をどこに設置するかも、業者と相談しながら慎重に決定しましょう。

平屋での増築リフォーム成功例

平屋住宅の増築は、敷地に余裕があれば比較的スムーズに進めやすい工事です。平屋の場合、横方向への増築が基本で、2階建てのように大規模な構造補強を必要としないケースが多いためです。

平屋の増築で人気が高いのは、離れやサンルームの追加です。敷地内に離れやミニハウスを増築する場合、木造であれば200万円〜400万円程度、プレハブ造であれば200万円〜270万円程度が相場となっています。

プレハブ工法は工場であらかじめ規格化された材料を現場で組み立てるため、工期が短く比較的安価に建てられるのが特徴です。

ただし、新たに離れやミニハウスをつくる場合、地盤工事が必要になることもあります。別途工事費用が発生することも覚えておきましょう。

増築リフォームはどこに頼む?失敗しない会社選び

増築は、どのリフォーム会社に依頼するかで満足度が大きく左右されます。後悔しないために、信頼できる会社を見極めるポイントをご紹介します。

増築が得意なリフォーム会社の特徴

すべてのリフォーム会社が増築に対応しているわけではありません。増築は構造計算や建築確認申請など独自の対応が必要なため、単なる内装リフォームとは異なる技術が求められます。

増築が得意な会社かどうかを見極めるポイントとして、施工実績が挙げられます。まずは会社のホームページで、これまでにどのような増築工事を手がけてきたかを確認しましょう。

リビング拡張、2階増築、離れの新設など、自分が計画している工事内容と似た事例があれば、トラブルが起こりにくいでしょう。

また、会社に建築士が在籍しているか、建築確認申請の手続きを自社で対応できるかも重要なチェックポイントです。これらの対応が可能な会社であれば、法規制への理解が深いため、安心して任せられるでしょう。

地元業者と大手、どちらを選ぶべき?

リフォーム会社選びで悩むのが、地元の工務店と大手リフォーム会社のどちらに依頼すべきかという点です。それぞれにメリット・デメリットが存在するため、自分の状況に合わせて選択することが大切です。

地元の工務店に依頼するメリットは、地域の気候や地盤の特性を熟知しているため、その土地に適した工法や仕様を踏まえた提案がしてもらえる点です。大手に比べて中間マージンが少ないため、コストを抑えることができるでしょう。会社の規模が小さいところは、工事の保証期間が短かったり、増築の実績がなかったりするため注意が必要です。

一方、大手リフォーム会社に依頼するメリットは、施工実績が豊富で品質の管理体制が整っていること、ブランド力による安心感があることです。中間マージンが発生することが多く、地元業者よりも費用は高めになる傾向が見られます。

どちらを選ぶにしても必ず3社程度から見積もりを取って、比較・検討したうえで決めましょう。

見積もり時に必ず確認すべきポイント

見積もりを受け取ったら、金額だけでなく内容を詳しくチェックすることが大切です。まず、工事で使用する部材が具体的に記載されているかを確認しましょう。

「一式」のように曖昧な表現しか記載されていない場合は要注意です。どのような工事を行い、どれだけの費用なのか、できるだけ詳細に記載されているものが望ましいと言えます。

見積もりに含まれていない項目がないかも確認すべきポイントです。例えば、建築確認申請費用、既存部分の補修費用、家屋調査費用、仮設トイレ設置費用などが別途請求されるケースも少なくありません。追加費用の有無を事前に確認しておくことは、予算オーバーを防ぐことにつながります。

さらに、工事後の保証内容や完了後の定期点検の有無、トラブル発生時の対応についても、契約前に確認にしておくことをおすすめします。信頼できる会社であれば、これらの質問に対して丁寧に説明してくれるでしょう。

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