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リフォーム・リノベーション

リフォームと建て替えの違いとは?どちらを選ぶべきか判断基準を解説

リフォームと建て替えの違いとは?どちらを選ぶべきか判断基準を解説

住まいの悩みを改善したいと考えたときや、築年数の経った住宅に住み続ける際の選択肢として挙がるのが「リフォーム」や「建て替え」です。リフォームと建て替えでは、工事内容や費用、住宅性能、将来の資産価値に大きな違いがあります。

リフォームと建て替えの違いを理解しつつ、自身はどちらが当てはまるのかを確認しましょう。

リフォームと建て替えの違い

住まいを改修する方法として「リフォーム」や「建て替え」がありますが、この2つは工事の範囲や法的な扱いが異なります。それぞれの特徴や違いについて紹介します。

リフォームの特徴・できること

リフォームは、「部分リフォーム」と「フルリフォーム」の2つに分けられます。

部分リフォームは、既存の住宅を残しつつ内装や床を変更したり、一部の設備を変更したりする小規模な工事を指します。フルリフォームは、間取り変更や水回り設備の総入れ替えなど、大規模な工事になるのが特徴です。

基本的に、建物の骨組みや構造は変更しません。そのため、工事内容によっては間取り変更や性能向上に限界がある場合もあります。

また、リフォームであっても工事内容によっては建築確認申請が必要です。2025年4月以降は、2階建ての木造戸建て住宅などで、主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)のいずれか1種以上の改修で、かつその改修部分が面積の半分を超える場合、建築確認申請の対象となりました。

参照:国土交通省|

住宅:建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し

建て替えの特徴・できること

家の基礎部分からすべてを取り壊し、更地の状態にしてから新たに建て直すことを「建て替え」といいます。

一般的に基礎工事から行われるため、完成後の家は新築同様となり、間取りや設備、耐震性や断熱性も希望に合わせて変更が可能です。ただし、既存の住宅が建てられたときから法律が変わっている場合、接道義務や建ぺい率・容積率などの規制により、同じ規模や同じ形で再建築できない場合があります。

建て替えは法律上「新築」と同様に扱われるため、原則として建築確認申請が必要です。特に都市計画区域(※)内で戸建て住宅の建て替えを行うときは、多くのケースで建築確認の対象になります。

※=中心市街地やその周辺などで都市計画法に基づき指定されたエリア

リフォームと建て替えの費用比較

建て替え計画

リフォームか建て替えを検討する場合、まず気になるのが工事費用です。利用できる補助金制度を知っておくことで、費用を抑えることができます。

費用がどのくらいかかるのか相場を把握し、予算に合わせた資金計画を立てましょう。

リフォームにかかる費用の目安

家のリフォームにかかる費用は、工事の内容によって大きな幅があります。部分的なリフォームであれば数万円~数十万円で済みますが、大規模なリフォームになると費用は数百万円になることもあります。

工事箇所費用相場
トイレ10~40万円
ユニットバスの交換60~150万円
キッチンのリフォーム50~150万円
洗面所20~50万円
リビング・洋室100〜150万円
外壁塗装約3,000〜6,000円/㎡
屋根・張替え50〜100万円
玄関・ドア交換30〜50万円

※設備のグレードやサイズのほか、配管の移設や下地補修の有無、マンションか戸建てかによっても費用は変動します。

建て替えにかかる費用の目安

解体現場

建て替えでは、新しく家を建てるための「建築費用」と既存住宅を解体するための「解体費用」がかかります。

工法・構造坪単価30坪の場合の目安
木造在来工法75~95万円2,250~2,850万円
軽量鉄骨造90~110万円2,700~3,300万円
鉄骨ラーメン構造95~120万円2,850~3,600万円
鉄筋コンクリート造(RC)120~150万円3,600~4,500万円

建て替える場合の平均坪単価は約70万円~150万円が目安です。ただし、地盤の状況や地域差によって費用が想定より大きくなるおそれがあります。

解体費用は家の構造によって変動するため一概には言えませんが、木造住宅を解体するためには5万~8万円/坪かかります。

構造坪単価30坪の場合の総額
木造5~8万円150~240万円
軽量鉄骨造7~10万円210~300万円
鉄筋コンクリート造10~15万円300~450万円

リフォームや建て替えで利用できる補助金制度

国や各自治体で実施している補助金制度は、条件を満たすことでリフォームや建て替えでも利用できます。利用できる制度の概要や補助金額の上限を確認していきましょう(2026年3月時点)。

みらいエコ住宅2026事業の補助金額

みらいエコ住宅2026事業の補助金額は、リフォームか新築か、また住宅性能や地域区分などの条件によって異なります。
特に新築では、「GX志向型住宅」は世帯要件がなく、「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」は子育て世帯または若者夫婦世帯が対象です。

リフォームの補助額

リフォームは世帯要件がなく、対象住宅の建築年と、改修後にどの基準相当まで性能を引き上げるかによって補助上限額が変わります。
なお、実際の補助額は対象工事ごとの補助額を合算した額で、下表の上限額までが補助対象です。

対象住宅改修内容補助上限額
1992年(平成4年)基準を満たさない住宅平成28年基準相当に引き上げるリフォーム100万円/戸
1999年(平成11年)基準を満たさない住宅平成28年基準相当に引き上げるリフォーム80万円/戸
1992年(平成4年)基準を満たさない住宅平成11年基準相当に引き上げるリフォーム50万円/戸
1999年(平成11年)基準を満たさない住宅平成11年基準相当に引き上げるリフォーム40万円/戸

また、リフォームでは、開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、エコ住宅設備の設置などの省エネ改修が補助の基本となります。

建て替え(新築工事)の補助額

新築は、住宅性能と地域区分によって補助額が異なります。「GX志向型住宅」は全世帯が対象で、「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」は、賃貸住宅を除き、子育て世帯または若者夫婦世帯が対象です。

住宅区分対象世帯1~4地域5~8地域建替前住宅等の除却加算
GX志向型住宅全世帯125万円/戸110万円/戸なし
長期優良住宅子育て世帯または若者夫婦世帯80万円/戸75万円/戸20万円/戸
ZEH水準住宅子育て世帯または若者夫婦世帯40万円/戸35万円/戸20万円/戸

補助額に幅があるのは、地域区分の違いに加え、長期優良住宅・ZEH水準住宅では建替前住宅等の除却を行う場合に加算があるためです。なお、GX志向型住宅はGXへの協力表明を行った事業者が建築する住宅に限られます。

自治体の補助金制度

老朽化した家は所有者の個人的な事情だけでなく、周辺地域や街並みにも大きな影響を与えます。そのため、各自治体では古い家屋の建て替えに利用できる補助金制度を設けています。

たとえば、横浜市では「住宅除却補助制度」を設けており、要件などの詳細は下表のとおりです。

補助金額の上限・旧耐震建築物
最大50万円/戸
・新耐震建築物
20万円/一般世帯・40万円/非課税世帯
対象建築物の延べ面積(㎡)×13,500円/㎡に3分の1を乗じた額
・旧耐震基準の建物を解体・撤去する工事
一律50万円
補助金対象の条件・昭和56年6月~平成12年5月末までに着手された建築物
・市が設ける耐震性のチェックを行い、耐震性が低い(倒壊の危険がある)と判断された建築物

参照:横浜市|「住宅除却補助制度」

神奈川県では横浜市のほかに、川崎市、横須賀市、厚木市、伊勢原市、相模原市など多くの地域で補助制度を設けています。建て替えで既存住宅の解体を予定している方は、住んでいる自治体のホームページや窓口で確認してみることをおすすめします。

リフォームまたは建て替えで行われる工事内容

「リフォーム」や「建て替え」と言われても、具体的にどのような工事をするのかわからないという方も多いでしょう。完成後のイメージを想像しやすくするためにも、具体的な工事内容やできることを説明します。

リフォームの主な工事内容

リフォームの主な工事内容としては、キッチンや浴室、トイレなどの水回り交換や、壁や床などの内装工事が挙げられます。

水回り設備は生活の快適性に直結する場所であり、汚れや劣化が目立ちやすいため、実施されることが多いリフォームです。また、築20年以上が経つと家の外壁や屋根の老朽化が目立ってくるため、外壁工事のリフォームも行われます。

近年は、エネルギー価格の高騰や省エネ基準の義務化などの影響によって、省エネリフォームを希望する方も増えています。主な省エネリフォームは、内窓設置、ペアガラス化、壁や床の断熱材追加、高効率給湯器への交換、太陽光発電の導入などです。

先にお伝えした補助金制度を活用することで、初期費用を抑えながら日々の光熱費の削減、ヒートショック対策による健康リスクの防止に役立つでしょう。

建て替えの主な工事内容

建て替えでは、まず既存住宅を解体して更地にしたうえで、新たに住宅を建築します。一般的な注文住宅と同様に、設計士と打ち合わせを重ねながら間取りや設備、外観デザインなどを決めていきます。

基本的には、建物を支える基礎工事、柱やはりを組み上げる上棟が完了すると、外壁工事、設備・配管・電気工事、内装工事、外構工事が行われます。基礎から家をつくれるため、耐震性や断熱性を高めやすく、ライフスタイルに合わせた住まいを実現しやすい点が特徴です。

建て替えでは新しく家を建てるため初期費用がかかりますが、長く安全に暮らすためには重要な投資といえるでしょう。

リフォームと建て替えのメリット・デメリット

リフォームと建て替えにはそれぞれメリット・デメリットがあります。ご自身の状況と照らし合わせながら、リフォームと建て替えどちらが最適か考えてみましょう。

リフォームのメリット・デメリット

家のリフォームを行ったときのメリット・デメリットは以下のとおりです。

【メリット】

  • 比較的コストが安い
  • 建て替えよりも工期が短い
  • 部分的な工事ができる
  • 工事内容の選択肢が豊富
  • 税金の減免措置を受けられる

【デメリット】

  • 理想の間取りが実現できるとは限らない
  • 大規模な改修は難しい場合がある
  • 予算オーバーのリスクがある
  • 耐震性の強化が難しい場合がある

リフォームのメリットは、コストを抑えられる点と工期が短くて済む点です。施工範囲によっては、数十万円〜数百万円程度で済むケースもあり、予算に合わせて理想の住環境が実現しやすいでしょう。

また、小規模なリフォームであれば居住を続けながら工事を行うため、大掛かりな引越しや仮住まいの必要がありません。建て替えの場合、仮住まいのコストがかかるため、この点は大きな違いといえるでしょう。

リフォームのデメリットは、建物の状態によっては工事費用がかさみ、建て替えに近い費用がかかることがある点です。地盤改良や基礎更新まで行うケースは限られるため、耐震性や断熱性の向上には限界があります。

建て替えのメリット・デメリット

家を建て替えた場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。

【メリット】

  • 自由設計が可能
  • 耐震性や断熱性を強化できる
  • 長期的なコストパフォーマンスに優れている
  • 税金控除や補助金制度を利用できる

【デメリット】

  • 工事費用が高い
  • 工期が長いため仮住まいが必要になる
  • 法律の制限を受ける可能性がある
  • 解体後に追加費用が発生する可能性がある

建て替えのメリットは、既存住宅の制約を受けることなく、理想の住まいを建てられる点です。耐震性を強化したり、断熱性を向上させたり、最新の住宅性能を導入することができます。

家の解体が必要になるため、リフォームに比べて初期費用はかかるものの、長く住む予定であれば、修繕費や光熱費を含めたトータルコストで有利になる場合があります。

また、建て替えは新築として扱われるため、一定条件を満たすことで住宅ローン減税や補助金制度が利用できます。

ただし、残置物の処理やアスベストの処理、近隣トラブルなど家の解体後に追加費用がかかるケースも少なくありません。リフォームに比べて工期が長くかかる点や施主の金銭的な負担が大きくなる点も、デメリットといえるでしょう。

施工会社の見積もりをとった上で、リフォームするか建て替えにするか判断することが大切です。

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