LOADING
住まいのノウハウ

洗濯動線を極める!動線最適化で家事が快適になる家づくりのポイント

洗濯動線を極める!動線最適化で家事が快適になる家づくりのポイント

負荷の高い家事のひとつに、洗濯があります。しかも毎日発生するため、洗濯を制するものは、家事を制するといっても過言ではありません。家を建てるときは、家事動線をよく考えることをおすすめします。家事動線が優れた家であれば、それだけ家事の負担を軽減できるのです。家事動線を極める、家づくりのポイントを見ていきましょう。

狭小住宅や狭小地に関することなら
BLISSにお任せください

洗濯動線は家づくりの重要ポイント

「毎日の洗濯をもっとスムーズにしたい」「2階まで洗濯物を運ぶことに負担を感じる」「年齢を重ねても楽に洗濯ができる間取りにしたい」。こういった悩みを抱えている人は少なくありません。便利な家電が増えてはいますが、家の設計をする段階で「洗濯動線」を意識することで、日々の負担を大きく減らすことが可能です。

洗濯動線の基本を押さえつつ、なぜ家づくりで洗濯動線を意識する必要があるのかを詳しく解説します。

洗濯動線とは

家の動線は「生活動線」と「家事動線」の大きく2つに分けられます。そのうち、家事動線には料理や掃除の動線のほかに、洗濯動線が含まれます。日々の家事のなかでも洗濯は特に「移動」が多い作業で、動線が長いとそれだけ家事の負担が増えてしまうのです。

洗濯動線は、洗濯の流れを線で示したものです。洗濯する場所から干す場所、取り込んで収納するまでの移動距離が短いほど、負担が少なく効率的にこなせるようになります。洗濯動線を考えるときは、できるだけこの移動距離を縮める工夫を考えることが重要です。

洗濯の基本的な流れを再確認

普段、当たり前のように行っている洗濯の工程を改めて確認してみましょう。

1.洗う
裏返しになっている服を戻す、汚れがあるものは浸け置き洗いをする、ポケットの中身を確認する、洗濯表記を確認するなど
2.移動
洗濯機から取り出してベランダまで運ぶ
3.干す
服の種類によって干し方やハンガーを変える
4.取り込む
乾いた衣類を室内へ持ち運ぶ
5.畳む
家族の洗濯物別に分ける
6.移動
畳んだ洗濯物を各々の部屋へ運ぶ
7.収納する
クローゼットや収納場所へしまう

当たり前のように行っている洗濯ですが、工程が多くて意外と重労働なことがわかります。また、洗濯は移動も多いため、これを毎日繰り返すのはなかなか大変です。洗濯そのものは洗濯機が行ってくれるのですが、それ以外の作業はいまだに人の手が必要なのです。

家族が多ければ1日1回の洗濯では済まないため、この作業を2回、3回と繰り返さなくてはなりません。したがって、洗濯を楽にするためには、動線を短くする工夫が必要になります。

洗濯は「移動のもっとも多い家事」

住宅の購入を検討している人のなかには、洗濯動線を意識しない人が少なくありません。しかし、洗濯は「移動がもっとも多い家事」といえるため、効率的に家事を行うには洗濯動線を意識することが非常に重要です。洗濯にかかる時間が5分短くできれば、1週間で35分、1年では約30時間の時短になります。

ただし、効率的な洗濯動線を実現するには、「洗濯物は外で干す」「洗濯物は畳んでしまう」といった、洗濯に関するこれまでの常識を見直す必要があるでしょう。洗濯動線を短くする具体的なアイデアは、次の項目で詳しく解説します。

洗濯の聖域「ランドリールーム」のススメ

ランドリールームで洗濯が快適

効率的な洗濯動線を確保するためにおすすめしたいのが「ランドリールーム」です。ランドリールームがあれば、洗濯に関する家事のすべてを一室で行えるため、まさに「洗濯の聖域」といえます。ランドリールームとは何か、メリット・デメリットなどを解説します。

ランドリールームとはどんなもの?

洗濯に関する家事を行う部屋を「ランドリールーム」といいます。ランドリールームの魅力は、「洗う、干す、取り込む、畳む、収納する」をすべて一室で行えることです。洗濯効率が格段にアップするため、新築住宅に取り入れる方が増えています。

また、洗濯物を干す場所として「サンルーム」もありますが、サンルームは室内に日光を採り入れやすくした部屋のことです。ランドリールームはあくまでも洗濯効率を高める部屋で、サンルームとは用途が異なります。なお、必要に応じてランドリールームには、次のものを設置します。

  • 洗濯機
  • 乾燥機
  • 収納棚
  • 室内物干し
  • アイロン・アイロン台

ランドリールームがあると洗濯はスムーズになりますが、洗濯以外の家事動線や生活動線を考えずに配置すると快適性や利便性が低下する可能性があります。そのため、ランドリールームを採用するときは、他の動線との調和を意識して設計することが大切です。

ランドリールームで洗濯動線はどう変わる?

洗濯は、「洗う」から「収納する」までの流れに複数の工程があり、それぞれの作業を異なる場所で行と、家のなかを何度も移動しなければなりません。特に朝や夕方の忙しい時間帯では、洗濯のための移動がほかの家事の妨げとなり、ストレスを感じることもあるでしょう。

しかし、ランドリールームを設置することで、洗濯に関わるすべての作業を一室で完結できます。洗濯機から取り出した衣類をすぐに干し、乾いたらその場で畳んで収納できるため、移動距離が大幅に短縮され、家事の負担を軽減できます。

さらに、ランドリールームに十分なスペースを確保することで、洗濯だけでなく、着替えやアイロンがけといった作業もスムーズに行えるでしょう。ランドリールームをバルコニーに隣接させると、洗濯物を最短距離で外に干せるため、動線がより効率的になります。加えて、バルコニーとつながることで採光や通気性も確保しやすく、室内干しや外干しのどちらも快適に行えるでしょう。

ランドリールームのメリット

洗濯動線がよくなる以外にも、ランドリールームには次のメリットがあります。

  • 天候や時間帯に左右されない
  • 防犯やプライバシー確保としても役立つ
  • インテリアのじゃまをしない

ランドリールームの最大の魅力は、室内干しを基本とするため、天候や時間を気にせず洗濯物を干せることです。仕事や育児に忙しい家庭では、夜間や雨の日でも気軽に洗濯できる環境が整うため、日々の負担が軽減されるでしょう。

さらに、屋外での洗濯物の干し方によっては、生活スタイルが知られてしまうことがあり、防犯の観点からも不安が生じます。しかし、ランドリールームを活用すれば、外部から洗濯物が見えないため、プライバシーの保護と防犯の両方を兼ね備えられます。

また、リビングなどの生活空間とは別の場所に洗濯物を置けるため、来客時に洗濯物が視界に入る心配もなく、部屋のインテリアを損なうこともありません。すっきりとした空間を維持しながら、洗濯の利便性を高められるのもランドリールームの大きなメリットです。

ランドリールームのデメリット

もちろん、メリットばかりでなく、ランドリールームにはデメリットもあります。次のものがランドリールームの代表的なデメリットです。

  • 建築費用が高くなる
  • 通気性と採光性を確保が必要
  • 使わなくなることがある

ランドリールームを設置するには、一定のスペースを確保しなければなりません。そのため、ほかの居住スペースを削るか、延床面積を広げる必要があり、その分建築費用が増加します。特に、広い敷地を確保しようとすると土地の購入費も高くなるおそれがあります。

さらに、ランドリールームは湿気がこもりやすく、十分な換気や採光を考慮しないと、洗濯物が生乾きになったり、カビの発生を招いたりするおそれがあります。また、最初は便利に使っていても、使い勝手が悪いと次第に使用頻度が減り、最終的にはあまり活用されなくなるケースもあります。万が一、ランドリールームの利用頻度が減ってしまった場合に備えて、趣味のスペースや書斎など他の用途に転用できるよう、フレキシブルな設計を考えておくと良いでしょう。

夢のアイテム・衣類乾燥機の設置がオススメ

ランドリールームに加えて導入したいのが、夢のアイテム「衣類乾燥機」です。ランドリールームと衣類乾燥機を組み合わせることで、衣類を乾かす効率が大幅にアップします。衣類に花粉がついたり、生乾きになったりする心配もありません。

衣類乾燥機を購入するときは、ガス式(乾太くんなど)と電気式の違いに注意しましょう。注意が必要なのはガス式で、設置工事が必要です。そのため、新築時に設置できるよう工事をしておくことをおすすめします。一方、電気式は工事不要のため、いつでも導入できます。

ただし、ガス式は衣類乾燥の性能が高く、電気式の半分以下の時間で乾かせることがメリットです。ランドリールームの屋内乾燥と衣類乾燥機のW乾燥で、夢のように効率的な洗濯ライフを実現しましょう。

洗濯動線を最適化した家づくりのポイント

洗濯動線を最適化すると、毎日の洗濯の負担を大幅に軽減できます。ここからは、洗濯動線を最適化した家を参考に、家づくりのポイントを紹介します。

洗濯機と物干しスペースを同じ階にまとめる

家事の効率を高めるには、洗濯機と物干しスペースを同じフロアに配置するのが理想的です。たとえば、洗濯機が1階にあり、物干しスペースが2階にある場合、洗濯のたびに階段を上り下りしなければなりません。このような動線では、特に体力が必要となるため、年齢を重ねるとさらに負担が増すでしょう。

このような負担を軽減するために、洗濯動線をできるだけシンプルにすることが重要です。無駄な移動をせずに完結できる間取りを考えることで、家事効率が向上します。日々の洗濯が楽になるだけでなく、将来的な負担の軽減にもつながるため、洗濯動線を優先したレイアウトを意識すると良いでしょう。

サンルームでいつでも洗濯物を干せる

サンルームは、天候や時間帯に左右されずに洗濯物を干せるため、とても人気の高い設備です。しかし、設置するには採光性や通気性をしっかり考慮しないと、期待していた効果を得られず後悔することもあります。たとえば、「サンルームを作ったものの、思ったより日当たりが悪く、洗濯物が乾きにくい」といった失敗例も少なくありません。

そのため、風とおしをよくするために適切な位置に窓を設ける、サンルームを家の角に配置して二面に窓を設置することで十分な日当たりを確保するなどの工夫が有効です。

浴室乾燥でいつでも乾かせる家になる

洗濯物を効率よく乾燥させる方法として、衣類乾燥機の導入だけでなく、浴室乾燥を活用するという選択肢もあります。浴室乾燥は衣類乾燥機と比較すると乾燥時間が長くなることがありますが、天候に左右されずにいつでも洗濯物を乾かせるという大きな利点があります。

また、浴室乾燥を利用することで、洗濯物の乾燥と同時に浴室内の湿気対策にもなり、カビの発生を防ぐ効果も期待できます。特に、独立したランドリールームを設けるのが難しい場合でも、浴室乾燥を取り入れた動線設計にすることで、効率的に洗濯作業を進められるでしょう。

狭小住宅や狭小地に関することなら
BLISSにお任せください

  • Xでシェアポスト
  • LINEでシェア送る
コラム一覧へ