LOADING
住まいのノウハウ

築10年以上は外壁リフォームがおすすめ! 塗料選びで変わる補助金制度

築10年以上は外壁リフォームがおすすめ! 塗料選びで変わる補助金制度

外壁塗装は、家の見た目を整えるだけでなく、住まいの寿命や快適さを高める重要なリフォームです。最近は省エネ効果のある塗料も登場し、国や自治体の補助金対象となる場合があります。

築10年を過ぎると外壁の劣化が目立ち始めるため、絶好のチャンスといえるでしょう。上手に制度を利用すれば、費用を抑えながら住まいの価値を維持することができます。

外壁塗装で補助金の対象となる工事は?

家の外壁リフォームに、国や自治体の補助金が利用できることをご存じでしょうか。外壁塗装を計画している方にとって、補助金制度を上手に活用できれば、費用負担を軽減するための有効な手段となります。

しかし、補助金にはさまざまな種類があるため、どのような工事が対象になるのかを事前にしっかりと調べて理解しておくことが大切です。

まずは、外壁塗装で利用できる制度の条件と一例をご紹介します。

補助金対象となる工事の内容と条件

リフォーム時に一定の条件を満たしていると、補助金が受けられる国の補助金制度には「住宅省エネ2025キャンペーン」を中心に、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」、「次世代省エネ建材の実証支援事業」、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」などがあります。

外壁塗装を行う際に特定の条件を満たせば、自治体の補助金と併せて利用することが可能です。対象となるリフォームや適用条件は、各自治体によって異なりますが、「指定の塗料を使用する」ことが求められることが多いようです。

また、補助金の対象となる工事の数が増えるほど、受け取れる補助額が高くなる傾向にあります。

以下は、外壁リフォームの補助金制度を利用する際の適用条件の一例です。

  • 遮熱塗料、断熱塗料を使用する
  • 申請を行う家に現在も居住している
  • 建築基準法に違反していない
  • 耐震基準を満たした家である
  • 各種税金を滞納していない
  • 以前に同一の補助金を受けていない
  • 自治体が定めた業者に工事を依頼する
  • 工事費用が定められた最低金額以上である

国や自治体が外壁塗装工事で補助金を支給する理由の一つが、省エネ性能の向上です。

近年は、外壁塗料に断熱・遮熱効果の高いものが多く、これらを使用して外壁の塗り替えを行うことで建物全体の断熱性能が向上し、冷暖房効率が上がることで省エネ効果が期待できます。

地球温暖化が世界的な問題になっていることもあり、国や自治体は省エネに貢献するリフォームに対して補助金を支給しているのです。さらに、住宅環境の向上や住宅性能にかかわるリフォームも、補助金や助成金の対象となります。

外壁塗装で利用できる補助金制度の一例

外壁塗装工事では、施工費用の負担を軽減できる補助金制度が多数あります。適用する工事の内容や補助金の額は自治体によって異なるので、制度を利用する際は、住んでいる地域ごとに確認しておくことが大切です。

また、外壁リフォームの補助金制度では一定の効果を求められるので、好みの塗料を使用できない可能性がある点には注意が必要です。

主な外壁塗装の補助金制度としては、次の2つが挙げられます。多くの自治体が以下のような制度を設けているので一度確認してみてください。

省エネ住宅改修補助金

さまざまな自治体が省エネ対策を目的としたリフォームを対象に、補助金制度を実施しています。その多くが断熱・遮熱性の高い塗料(遮熱塗料、高反射率塗料)を使用した、外壁塗装や屋根塗装を対象としています。

住宅リフォーム資金助成

全国的に多くの自治体で実施しているのが、さまざまな改修工事費用の補助です。

適用するリフォームの工事内容が幅広いので、条件さえ満たせば外壁塗装や屋根塗装にも適用されます。自治体により金額は異なりますが、10~20万円程度の助成金を受け取ることができます。

住んでいるエリア内で利用できる制度がないか、事前に詳細を確認しておきましょう。

築10年以上の外壁塗装は補助金を受け取るチャンス

外壁の補修を確認している施工会社の男性

外壁塗装工事を行うと、塗料が乾いて薄い膜のように固まることがあります。これを「塗膜」といい、外壁を紫外線や風雨などから保護する役割があるのです。

外壁は常に紫外線や風雨にさらされ続けているので次第に劣化し、色あせやチョーキング(外壁に触った時に白い粉が手に付く現象)、塗膜の膨れ・剥がれ、ひび割れなどが発生するようになります。

外壁塗装の耐用年数は10年前後といわれており、築10年以上もしくは前回の外壁塗装から10年以上経っている場合は、塗り替えを検討する時期といえます。大切な家を長持ちさせるためにも、適切なタイミングで定期的な塗り替えを行うことは非常に重要です。

10年ごとに外壁塗装を行う理由

10年ごとに外壁塗装を行う理由には次の2つが挙げられます。

  • 建物の美観を保つ
  • 外壁を保護するため

まず、外壁塗装をすることで劣化していた塗膜を綺麗にすることができ、新築時のような輝きを取り戻すことができます。

さらに、定期的な外壁メンテナンスを行うことで建物の耐久性を高め、資産価値を向上させることが可能です。

塗料選びで賢く節約!2025年最新の塗料情報

外壁塗装に使用される塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や耐用年数、価格に違いがあります。

外壁塗装で使用される主な塗料の種類とメリットについて見ていきましょう。

外壁塗装で使用される主な塗料

外壁塗装で使用されている代表的な塗料には、次のようなものがあります。

塗料の種類特徴耐用年数
アクリル塗料・安価なのでDIYでよく使われているが、耐久性はかなり低い

・塗装業者による外壁塗装工事ではあまり使われない

3~5年
ウレタン塗料・伸縮性や密着性が高い

・金属や木部などさまざまな素材や雨樋などの塗装に使用される

8~10年
シリコン塗料・ベースとなるアクリルにシリコン樹脂を混ぜて作られた塗料で、防水性・撥水性が高く汚れにも強い

・耐久性とコストのバランスが良いので、外壁塗装でよく使用されている

10~13年
ラジカル塗料・塗膜が劣化する原因になる「ラジカル」の発生や活動を抑えることで塗膜を長持ちさせることができる

・価格もシリコン塗料と大きく変わらないため、近年人気が高まっている

10~20年
フッ素塗料・フッ素樹脂を配合した塗料で、紫外線や雨風に強い

・塗膜の劣化が発生しにくく、長時間にわたって高い性能を維持できる

・高価なので頻繁に塗り替えできない

・大型建築や公共施設でよく使用されている

15~20年
無機塗料・ガラスや鉱石などの無機物を主成分とする塗料の総称

・紫外線による劣化が起こりにくく、厳しい自然環境でも高い耐久性が期待できる

15~25年

一般的に、外壁塗装は耐用年数が長い塗料ほど価格が高くなります。また、海辺の近くなど自宅の立地条件によっては、目安の耐久年数よりも早く劣化するおそれがあります。

外壁塗装を行うメリット

外壁塗装の効果やメリットには次のようなものがあります。

  • 外観の美しさを長く維持できる
  • 劣化の進行を防げるため補修費用を抑えることができる
  • 建物の耐久性を高めて寿命を延ばすことができる
  • 建物に新たな機能をプラスできる

外壁塗装を行うことで建物の美観を保って耐久性を高めると共に、新たな機能をプラスすることも可能です。

近年は真夏の暑い日に冷房を付けていても、あまり涼しくないと感じる方も多いでしょう。そんな時は外壁に「断熱塗料」を塗装することで、太陽光からの熱の移動を緩やかにし、室温を快適に保つことができます。

また、熱を反射するという機能に特化した「遮熱塗料」も、夏の暑さ対策には有効です。

ただし、断熱塗料が冬に保温効果を発揮するのに対して、遮熱塗料は夏の暑さ対策にのみ効果を発揮する塗料なので注意が必要です。

最新の外壁塗装の効果

近年の外壁塗料は飛躍的に進化していて、さまざまな効果を持つ塗料が次々と登場しています。今まで主流だったシリコン塗料やラジカル塗料は、最新の塗料に人気を奪われつつあるようです。

ちなみに、「ラジカル塗料」は耐久性が高く紫外線や雨風による劣化を抑えられるため、再塗装の頻度が減って結果的にコストパフォーマンスの向上が期待できます。

また、近年は一度塗装すれば20年以上効果を発揮する、「無機塗料」も人気です。外壁に塗布することで、建物内部の温度を効果的にコントロールできる、「断熱塗料」も多く採用されています。

ほかにも低汚染性に優れたエコな塗料である「ナノテクノロジー塗料」や、防水性が高くフッ素塗料と同等の耐用年数と汚れにくさを実現した「ピュアアクリル塗料」なども登場しています。

外壁塗装では、各塗料の特徴をきちんと理解し、適切な塗料の選択を行うことが大切です。補助金制度を活用しながら、より快適で耐久性の高い住まいづくりを目指しましょう。

  • Xでシェアポスト
  • LINEでシェア送る
コラム一覧はこちら