3階建て狭小住宅を快適にする、間取りのアイデアと注意点

3階建ての狭小住宅には、ネガティブなイメージを抱く人も少なくないでしょう。しかし、無駄なく間取りを設計することで、快適な暮らしを送ることが十分に可能です。3階建ての狭小住宅を快適に過ごせる、間取りのアイデアを見てきましょう。
目次
3階建て狭小住宅を建てるときの注意点
3階建て住宅は小さい土地を有効活用できる点が魅力ですが、次の注意点があります。
- 1階は日当たりや通気性が悪くなりやすい
- 階段の上り下りが大変
- 決め手は各階の間取り
建てたあとに後悔しないためにも、3階建て狭小住宅を建てるときの注意点をチェックしておきましょう。それぞれの注意点を、詳しく解説します。
1階は日当たりや通気性が悪くなりやすい
3階建て住宅は土地の広さに限りのある、住宅密集地で建てられることが多い建物です。そういった住宅密集地に3階建て住宅を建てると、隣家との距離が近くて1階の日当たりが悪くなることがあります。
窓の位置によっては家の中が丸見えになってしまうため、窓を開けられないこともあるでしょう。このような理由から、1階は日当たりや通気性が悪くなりやすいため注意が必要です。
階段の上り下りが大変
3階建て住宅は生活空間が縦方向に伸びているため、自然と階段での移動が多くなります。階段での移動は転倒や落下などの危険があるため、小さな子どもや高齢者がいる家庭では注意が必要です。また、体への負担も大きいため、体力の衰えた老後には生活の負担が増すおそれもあります。
決め手は各階の間取り
3階建て住宅では、各階に何を配置するかが非常に重要で、これらが快適性を大きく左右します。間取りを考えるときは、上下の移動を考慮しながら移動しやすく作業効率がよい動線を考えることがポイントです。
たとえば、頻繁に利用するスペースが1階と3階に分かれていると、階段で移動する負担が大きなものになります。そういった場合は、ひとつの階にまとめる、1階と2階で近づけるなど間取りを決める段階で検討する必要があります。快適な3階建て狭小住宅を建てるために、どのように間取りを工夫すればよいのでしょうか。
【1階】3階建て狭小住宅|間取りのポイント
「家事動線」「生活動線」などの動線が考えられた間取りと、そうでない間取りでは日々の快適性が大きく異なります。特に3階建て住宅は、各階のスペースが限られるため、「各階に何を配置するか」が非常に重要なポイントです。
一方で、目的別にフロアの使い分けができることは、3階建て住宅のメリットともいえるでしょう。1階への配置が適しているものは、次のとおりです。
- 寝室
- 駐車スペース(ビルトインガレージ)
- トイレ
どうして1階に適しているのか、順番に解説します。
寝室
3階建て住宅は、1階の日当たりがよくないことが多いという欠点があります。そのため、あまり日当たりを必要としない、寝室が適しています。玄関が近いため、災害時に逃げやすいことも寝室を1階にするメリットです。
仮に3階に寝室を設けた場合、具合が悪くなったときやケガをしたときに階段を上り下りするのは大変です。1階に寝室があることは、将来的に見ても安心感が高いといえるでしょう。
駐車スペース(ビルトインガレージ)
狭小住宅で駐車スペースを確保する方法として、ビルトインガレージがおすすめです。ビルトインガレージなら都市部でも駐車スペースを確保できるため、駐車場代の節約にもつながります。
また、ビルトインガレージであれば敷地内で愛車を管理できるため、盗難やいたずらなどの防犯面でも安心でしょう。天気が悪い日も雨に濡れずに出入りできるため、小さな子どもがいる家庭でもゆっくり乗り降りできます。
駐車スペースが2台必要な場合は、思い切って1階をすべて駐車スペースとして活用するのもよいでしょう。ビルトインガレージは車以外にも、自転車やベビーカーを置いたり、趣味スペースとして利用したりすることも可能です。
トイレ
毎日使用するトイレは、1階に設置しておくと便利です。たとえば、出勤・登校前に急にトイレに行きたくなったときや、帰宅してすぐにトイレに行きたいとき、階段を上ることなく利用できるメリットがあります。
また、夜中にトイレに行きたくなったとき、違う階にトイレがあると寝ぼけて階段から落下する危険性があります。1階に寝室を設ける場合は、あわせてトイレの設置を検討しましょう。
【2階】3階建て狭小住宅|間取りのポイント
1階に比べて日当たりのよい2階は、日当たりのよさを活かせるような配置がポイントです。次のものを配置すれば、日当たりのよさを活かせるでしょう。
- リビング
- 水回り
- 各部屋(寝室・子ども部屋)
なぜ2階に適しているのか、それぞれについて解説します。
リビング
リビングは家族が集まる場所のため、日当たりや通気性に優れ、心地よい空間がベストです。2階なら周囲の視線も気になりにくいため、プライベートな空間が確保しやすいでしょう。広めのバルコニーとリビングをつなげれば、狭小住宅とは思えない、広々とした空間を演出することも可能です。
ただし、リビングを広くしすぎると、1階と3階へ配置するものが増えてしまい、間取りに悩むことも考えられます。ライフスタイルに合わせて、無理のない間取りにできるようリビングの広さを決めましょう。
水回り(洗面室、浴室)
3階建て住宅の2階は、真ん中の階になります。2階へ水回りを集中させることで、1階の寝室、3階の子ども部屋、そして2階のリビングから水回りへのアクセスをスムーズにできます。
2階のバルコニーで洗濯物を干す場合、2階に水回りを設けることで洗濯動線をスムーズにできるでしょう。ファミリークローゼットや家族の収納場所をランドリールーム内に設ければ、洗濯はより効率的になります。
各部屋(寝室・子ども部屋)
2階の日当たりがあまりよくない場合は、2階に各部屋を配置して3階をリビングにする間取りもおすすめです。2階と3階で日常生活が完結できるよう間取りを考えれば、一般的な2階建て住宅と同じ様に生活できます。
まだ子どもが小さな家庭では、両親の寝室が1階、子ども部屋が3階だと夜中に子どもが寂しさを感じるかもしれません。また、小さな子どもが1人で3階から1階まで下りてくるのは危険もともないます。そのため、両親の寝室と子ども部屋が同じ階にすることで、お互い安心して過ごせるでしょう。
【3階】3階建て狭小住宅|間取りのポイント
眺望と日当たりのよさが3階の魅力です。そのため、そういった魅力を満喫できる間取りを考えることが大切です。3階へは、次のものを配置することがおすすめです。
- 各部屋(寝室・子ども部屋)
- リビング
- ルーフバルコニー
それぞれ、どういった点がおすすめなのか紹介します。
各部屋(寝室・子ども部屋)
日光を浴びる生活は、健康や子どもの成長によい効果をもたらすといわれています。そのため、3階は子ども部屋に最適です。さらに、3階は家の中でもっとも風通しがよく、カビやダニ、結露の発生も抑えられます。そのため、アレルギーのあるなら、1階よりも3階を寝室にしたほうが心地よく生活できるでしょう。
ただし、3階を子ども部屋にする場合、窓やベランダからの転落に注意が必要です。窓を開けて換気をしたり、ベランダで洗濯物を干したりするときは、子どもから目を離さないよう注意しましょう。必要に応じて、ベランダや窓に転落防止の対策を行ってください。また、夏になると3階は気温が高くなるため、適切な室温管理で熱中症にならないよう注意が必要です。
リビング
3階にあるリビングは、なんといっても眺望のよさと開放感が魅力です。狭小住宅では、フロアごとの面積が限られているため、横の空間には制限があります。しかし、3階をリビングにすれば、天井を高くすることで開放感のある家づくりが実現できます。ただし、地域によっては高さ制限が設けられているため、事前に高さ制限の確認をしておきましょう。
ルーフバルコニー
ルーフバルコニーは、階下の屋根の上に設けたバルコニーのことです。ルーフバルコニーは洗濯物を干すのに適しているほか、家庭菜園など自由に楽しめるスペースになります。また、外からの視線を気にする必要がないため、家族のプライベートな時間を過ごせます。
屋上キャンプや天体観測、場所によっては花火が見られることもあるでしょう。限られた土地でも、間取りの工夫次第で楽しみ方が広がります。高さのある3階建て住宅だからこそ叶う、開放感のある暮らしを実現しましょう。